6月1日午後12時。
入学者選抜試験結果発表を
小さなスマホの画面で見る。
息子の受験番号を見つけ
ほっとする。
確か4年前もこんな感じだったなあと思い出す。
試験から10日程しかなかったのに
長く感じた。
今まであまり緊張するところを見せたことがない息子。
珍しく平常心を保つのが難しい様子だった。
受験前に一度家に帰ってきた。
いろいろ話をし初めて知る彼の気持ちもよくわかった。
彼も緊張や怖さを感じ大人になってきているのだ
それを乗り越えるために親として出来ることもなくなってきているのだとも感じた。
これから少しずつ一人で進んでいくことになる。
『大丈夫。普段通り頑張れ』と送り出すだけ。
一人で目的の地に向かい
初めての場所を歩き
どきどきの時間を過ごす。
良い経験になったと思う。
都市と地域における豊かな景観を
創造するための計画・デザインする方策を
考察していく。
彼の学びたいもの。
息子がこういう道に進みたいのだと親として初めて知った。
試験後に研究室を探し歩いた彼。
彼がひとり歩いた景色を見せてもらった。
なるほどなと思う。
息子が好きそうだと妙に納得する。
その夢にこれから繋がっていけるのだと思うと
嬉しい。
これからが始まり。
学び続けて人生を豊かなものにして欲しいなと思う。