図書館に
五月人形が飾られていた。
うちにも似たようなのがあるなあとじっと見てしまった。
父が息子の初節句の時に
『顔が似てるんや』と嬉しそうに買ってきたことを思い出した。
私はシンプルに兜だけあればいいなと
思っていたので
ちょっとガックリしたのだけれど
そんなことなんでもいいやないかの
夫の言葉に
小さい自分を恥じた。
充分に
有難いことなのに贅沢な娘で父には申し訳ない。
・
・
今では飾らなくなって
息子の部屋に綺麗にしまってある。
不思議と
父の思いが年々深く感じるようになって
弱ったものだ。
子供が大きくなるにつれ
身軽に暮らしていこうと
手放そうとも考えていたのだけれど
出来そうもない。
今日の図書館の五月人形をみて
そう思ってしまった。
手離すばかりがいいのではないものな。
少しくらい荷物があったっていいやと
なんだか思える。
最近の心の変化。